中国のソフトウェア著作権登録は有用な証拠になり得ますが、著作権を発生させたり、権利帰属を最終的に確定したりするものではありません。 申請の準備に入る前に、ソフトウェアのバージョンを特定し、関連する権利の帰属を確認し、機密コードの取扱いを決めてください。登録規則には、例外的な寄託方法や封印保管の仕組みがあります。ただし、無制限のマスキングを認めるものでも、資料を受け渡すすべての段階で秘密保持を保証するものでもありません。

国境を越えて事業を行うソフトウェア企業にとって、まず重要なのは実務上の確認です。リポジトリ、技術文書、契約書を誰かに送る前に、何を明らかにしておくべきでしょうか。

ソフトウェア著作権登録証は何を証明するのか

「コンピュータソフトウェア保護条例」第7条および第14条によれば、保護要件を満たすソフトウェアの著作権は開発の完了時に発生し、登録証は登録事項についての初歩的な証拠となります。登録証は、競合する権利主張に関する最終判断ではなく、証拠資料の一部として扱ってください。

同条例第2条から第6条は、プログラムと関連文書、独自の開発、有形物への固定などを定めています。保護は、開発に用いられた思想、処理手順、操作方法、数学的概念などには及びません。したがって、登録によって、同じ機能を備えるすべての製品に対する排他的な権利が与えられるわけではありません。

申請では、権利を主張する具体的なソフトウェアの表現とバージョンを特定する必要があります。大まかな製品説明だけでは、他社が保護対象の素材を複製したかどうかは判断できません。

外国のソフトウェアの保護要件と権利帰属の経緯を確認する

第5条は、外国人・無国籍者のソフトウェアについて、最初の頒布地が中国である場合、または適用される協定・国際条約に基づく保護を定めています。該当する関係を確認してください。外国で法人を設立しているという事実だけでは、保護要件の検討は完結しません。

権利帰属に関する規則にも注意が必要です。第11条は委託開発の書面による合意を扱い、書面による合意がない場合や帰属が明確でない場合には、受託開発者に権利が帰属すると定めています。第13条は、従業員が開発したソフトウェアの権利が組織に帰属する条件を定めています。「当社が代金を支払った」「従業員が書いた」という説明だけで、すべての案件の答えが出るわけではありません。

提出する素材を選ぶ前に、創作者から申請者までの権利関係を整理しましょう。関係する法人、従業員、外部の受託者、権利の譲渡を特定します。自社の成果と、ライセンスを受けている構成要素を区別してください。リポジトリにアクセスできることは、その中のすべてを所有する証明にはなりません。オープンソースの利用許諾も、別途確認が必要です。

バージョン、コード、文書を対応させる

「コンピュータソフトウェア著作権登録弁法」第9条から第11条は、申請、識別用資料、証明書類を扱っています。第10条に基づく通常の寄託方法では、ソースプログラムと選択した1種類の文書について、それぞれ先頭と末尾の連続する各30ページを提出します。いずれかの資料が60ページ未満の場合は、その資料の全部を提出します。コードと文書にそれぞれ適用される要件であり、両方を合わせて60ページという意味ではありません。

まず、ソフトウェア名、バージョン識別情報、開発完了に関する情報、申請者名、それらを裏付ける記録をまとめたバージョン管理表を作成します。選択した文書が、そのバージョンを説明しているか確認してください。最新の利用マニュアルと別のリリースのコードを組み合わせると、避けられるはずの不明点が生じます。

各提出候補ファイルの出所とバージョンを結び付ける非公開の索引を保管します。名称の不一致や説明のない法人の変更は、提出前に解決してください。整合しているように見せるため、過去の記録を黙って編集してはいけません。

寄託資料を選ぶ前に秘密保持を計画する

第12条は、例外的な寄託方法として、特定の選択肢を定めています。その一つでは、ソースプログラムの先頭と末尾の連続する各30ページについて、機密部分を黒色の太い斜線で覆うことができます。ただし、覆う部分は、寄託するソースプログラムの50%を超えることはできません。他の選択肢には、規定されたソースコードの抜粋、またはオブジェクトコードとソースコードの組合せがあります。文書についても、これらの規定を参照して例外的な寄託方法を利用できます。

第13条は、ソースコード、文書、サンプルの封印保管を申請できると定めており、開封できるのは申請者または司法機関に限られます。一方、第26条は、登録公告と、公開可能な関連登録書類の閲覧を認めています。これは、提出したすべてのファイルが公開されるという規定ではありません。

提出資料を準備する前に、適切な方法を選んでください。ファイルを「機密」と呼べば任意の部分を省略できる、あるいは封印保管をすればすべての開示リスクがなくなる、と考えてはいけません。申請前に誰が資料を受け取り、誰が作業用コピーにアクセスでき、ファイルをどのように保管・削除するかも検討します。

中国版権保護中心(CCPC)の現在の提出窓口、文書形式、例外的な寄託や封印保管の取扱いを確認してください。法令の規定だけでは、現在のオンライン申請システムの手順は分かりません。ページ数の要約だけで済ませず、選択した方法の要件を確認する必要があります。

登録証以外の証拠も保存する

以下は実務上の準備のための提案であり、すべての申請に共通する法定の提出書類一覧ではありません。

  • バージョンの特定: リリース記録、リポジトリの履歴、権利を主張するバージョンに対応する文書を保存します。最新ブランチの画面キャプチャだけに頼らず、移行や記録の空白を説明してください。

  • 開発と権利の根拠: 日付のあるプロジェクト記録と、関係する雇用、委託開発、譲渡、許諾の書類を保管します。各書類を、申請者と対象ソフトウェアに結び付けてください。

  • 構成要素の境界: 第三者のライブラリ、ライセンスを受けた素材、オープンソースの構成要素と、関連する利用許諾を記録します。自社が権利を保有する素材と、利用権限を持つ素材を区別してください。

  • ファイルの同一性: 原本を保存し、有用な場合はバージョン、日付、ファイルのハッシュ値を索引にまとめます。ハッシュ値はファイルの比較に役立ちますが、それ自体で著作者、権利帰属、作成時点を証明するものではありません。

登録の準備と侵害への対応は、それぞれ別に検討してください。すでに複製が疑われる場合は、公開リンク、製品情報、関連する通知を保存し、別途中国の知的財産権保護・紛争対応を検討します。申請資料をまとめる際に、唯一残っている証拠を変更しないよう注意してください。

最初のソフトウェア相談では秘密情報を送らない

当社の中国著作権登録の概要は、標準的な作品の区分について説明しています。ソフトウェアに関する相談では、業務範囲とサービス提供の可否を別途確認する必要があります。同じ資料や手続が適用されると考えないでください。

最初の相談では、ソフトウェアの一般的な用途、名称とバージョン、権利者として想定する者の法的名称、中国に関する課題、予算、期限をお知らせください。公開済みの製品リンクがあれば、背景の説明に役立ちます。

ソースコード、非公開リポジトリ、独自の技術文書、秘密情報を含む契約書を共有する前に、利益相反の確認、秘密保持条件の合意、安全な送付経路の整備を済ませてください。初期の相談は、正式な権利帰属や侵害に関する意見ではありません。

公式出典の確認日:2026年11月4日。本ガイドは一般的な情報を提供するものです。保護要件、権利帰属、寄託方法、現在の提出要件は、対象となるソフトウェアごとに検討する必要があります。